正宗(まさむね)という刀の存在は誰でも一度は聞いたことがあるだろう。
ゲームのアイテム名などでも度々、使用されており、そのどれであっても最強クラスの武器として認知されている。
そんな正宗・・・もしも現存していたならば、国宝であることは間違いないし、値段にすれば幾ら位になるのかは非常に興味深い。
現在、包丁で正宗の名を冠する道具は流通しているが、刀の方について紐解いてみよう。
正宗について
② 1枚目は伊達政宗公の持っていた刀。2枚目は徳川家康公が持っていた刀 だったはず(自信ない) ちなみに刀剣が黒いのは焼刀のため。この火縄銃は結構大きい。腕広げたぐらいの大きさ。4枚目は大日本史の草本。テンション上がった。 pic.twitter.com/Oa2aPrdjAI
— まいさわ (@tau_be61) 2017年3月17日
政宗とはかつて鎌倉の地で生きていた名工の名前である。
『岡崎正宗』という名前が現在の言い方でいうと本名にあたるとされている。
正宗が名工として活躍していたのが、鎌倉時代滅亡前から南北朝時代の初期頃(1320年~1340年)。
その正宗が作った刀は後の日本の鍛冶屋たちに多大な影響を与えたと言われている。
正宗の刀は国宝クラスの代物
実際には正宗の刀の存在は兼ねてより幻想であり、ファンタジーの域を出なかった。
だが、正宗が作った刀として、2014年についに発見されたという。
その名は島津正宗という名前の刀であり、江戸時代に徳川将軍・徳川家茂が皇女和宮を娶る際に、天皇家に献上したものなのだそうだ。
2013年に個人所有の刀が京都国立博物館に寄贈された。
この寄贈品の刀が正宗が作ったものとして2014年に正式に鑑定されたというのだから、マニアにはたまらない事実として話題になった。
正宗が作ったとされる刀は、東京国立博物館にもあり、それは【相州正宗】と呼ばれる逸品である。
これに加えて、もう一刀出てきたことは、日本の文化史上、素晴らしい発見なのだ。
正宗の刀の値段はいくらくらい?
<燭台切光忠の来歴>伊達政宗から水戸徳川家に贈られ、水戸徳川家に伝来し、江戸時代は小石川の上屋敷、明治以降は本所の小梅邸にあった。1同家の刀剣が競売にかけられた際も、燭台切光忠は特に由緒ありとして残された。関東大震災にて焼けた。 pic.twitter.com/IlX6JewImY
— 日本刀♥LOVE (@nihonnoto2) 2017年3月14日
正直なところ、岡崎正宗はもう数百年前に亡くなっているし、昔の名工が刀を作る技術というものは、ロストテクノロジーとも言われている。
つまり、同じ強度と同じ切れ味、美しさなどを再現することは、現在では不可能とされている。
だからこそ、国宝級であるわけだが、値段つけるとしたらどのくらい?と気になるところだ。
正宗や対極の刀として知られる村正などの美術収集的価値は、コレクターが実際に購入した他の刀の値段から推測することでしか分からない。
正宗が生きた時代の鎌倉時代の刀で良質な状態であれば、3000万円以上の値段がつくだろうという見解がある。
あくまでこれは現存して国宝級ではない場合という仮定においての目算。
今から1000年近く前の金属が当時の状態で現存していること自体が奇跡であるから、目玉が飛び出る様な値段になる。
これが正宗や村正などの名工が作ったものが、状態が良く現存していたならば、数億円のレベルになるのではないかと思われる。
しかし、あくまで値段を付けた場合であって、紛れもなく金で買えない代物の一つである。
だからこそ、国宝(日本の宝)であり、金で買えるならば、所詮はその程度の代物と証明しているようなものだ。
おわりに
男ならば誰でも聞いたことがあり、心が躍る正宗の刀。
国宝クラスのこの刀の値段について、分かっていることだったり推測されていることをまとめてみた。
ちなみに刀ではなく包丁で正宗の名前がついているものは、誰でも買える値段だ。
9000円近辺の値段で買えるものであり、量産されているものだ。
今では包丁なんかはダイソーで数百円などで買えるから、それに比べれば正宗の包丁も値段が張る代物と言えるのだが。