石川県の加賀屋の旅館で食中毒が発生。
提供された刺身が原因だったようですが、この刺身に腸炎ビブリオという食中毒を引き起こす菌が原因と見られているようです。
加賀屋は日本有数の人気旅館
加賀屋は明治39年に創業した老舗の日本有数の人気旅館。
全国のホテル・旅館の人気投票で、36年間、不動の1位を獲得している日本を代表する旅館です。
そんな日本全国の旅館フリークの間で、絶大な人気と信頼を誇っている加賀屋に食中毒が出たというのは、一部の人間にとっては非常に衝撃を及ぼすアクシデントです。
石川県の加賀屋で起きた食中毒の内容とは?
加賀屋の食中毒の一報を知らせた産経新聞には下記の様な内容が記述されています。
加賀屋は明治39(1906)年に創業した人気旅館。全国の旅行業者が投票する「日本のホテル・旅館100選」では、接客や料理が評価され、36年連続で1位に選ばれている。
県によると、15人は富山県のほか、神奈川県など関東地方から訪れた20~80代。2日夜に刺し身など共通の食事をしており、県は旅館の主厨房を8日までの営業停止処分とした。
加賀屋は「重く受け止め、深く反省する。食の安全の確保や信頼回復に努力したい」とのコメントを出した。
出典・産経新聞より
36年間の実績がある加賀屋にとっては、この食中毒問題は痛恨の痛手ですよね。
加賀屋のお客様たちに、提供する生ものの品質管理は万全であったとは感じますが、一体、何があったのでしょう。
加賀屋のお客様たちの中で食中毒を発症したのは、7名。
彼らの体内から検出された食中毒の原因は、腸炎ビブリオという菌でした。
この腸炎ビブリオに迫ってみることが、原因の究明に繋がるのではないでしょうか?
腸炎ビブリオとは一体、どんな菌で症状は?
腸炎ビブリオは海に潜んでいる病原菌の一つであり、海水や海中の泥に潜んでいます。
海水の温度が20℃以上になると、腸炎ビブリオが増殖する傾向があります。
現在は夏なので加賀屋のお客様に提供された刺身に腸内ビブリオが付着していたと考えられます。
この腸炎ビブリオは非常に弱い菌であるために、通常は加熱処理で簡単に腸炎ビブリオは消滅します。
夏場の生もの食品には、腸炎ビブリオが付着していて、体内に入るということは、余程のことが無いと避けられないと言えるでしょう。
症状としては下痢や嘔吐を引き起こして、脱水症状を引き起こすものであり、食中毒特有のものであります。
腸炎ビブリオの治療と予防は?
腸炎ビブリオの予防として挙げられる方法は以下の通り。
・魚介類は低温保存で管理する。(5℃以下は絶対条件)
・魚介類は調理前によく洗い、充分に加熱処理を行う。
・まな板やその他の調理器具を、洗剤を使って常に清潔な状態に保つ。
・魚介類の生もの(刺身など)は、新鮮なうちに食べる。
また治療方法としては以下の通り。
・一般的には自然回復するもの(日数にして2日から3日程度)
・下痢や嘔吐などが酷い場合は、速やかに医師の診断をうける。
この食中毒菌・腸炎ビブリオに対する特効薬は開発されておらずに、人の自然治癒力で充分、癒すことが可能です。
食中毒とはいっても、加賀屋で起きたものは、然程、強烈なものではないために、大事には至らないでしょう。
ですが、今後もこうした食中毒が起きるケースは充分、あると思うので、再発をしないように、充分に今後も気をつけて欲しいものです。