チック症と言われる病気があります。
子どもに多く見られるものですが、大人の有名人・芸能人にもチック症にかかっているという。
自分で自分の身体をコントロール出来ないという、厄介なこの病気について見ていきましょう。
チック症の症状はどの様なものか?
そもそもチック症というのは、病気といわれていますが、本来はクセに近い細かい身体の中の意味のない動き。
自分が動かそうと意識していないのに、動いてしまうチック症(運動チック)と、声に関係するチック症(音声チック)があるのです。
運動チックの具体的な例
・普通の人間に比べて、やたらまばたきが多い。
・意味もなく首を振ったりする。
・他人の身体や物に触れたがる。(主に突起物など)
・顔をゆがめる仕草(主に口元に現れる)
・物に物理的に当たる(殴る・蹴るなど)
・意識していないのに、飛び跳ねたりする。
音声チックの具体的な例
・頻繁に舌うちをしたりする。
・咳払いが極めて多い。
・喉を鳴らす動き(他人にも分かるくらい)
・口汚い言動を発する。
こうした行為は周囲の人間に様々な嫌悪感や不快感を与えるものであるので、出来るだけ治してあげたいものですね。
特に幼い子どもに多く発症が見られるチック症は、ピークが6歳から10歳。
他人を意識しだすお年頃(思春期)になると、自然に改善されるケースが多いのだそうです。
ですが、成人になっても改善されないチック症はトゥレット障害というものになり、社会に適応出来なくなる場合もあるそうです。
チック症の原因と治療法
この病気の原因として、現段階で分かっているものは以下の二つ。
・脳の線条体に異常があるというもの
・親子関係による精神的なもの(心因的ストレス)
脳の線条体は人の運動機能や意思やそれに関わる決定という感情を司る部位であると言われています。
また、脳内物質であるドーパミンやセロトニンの分泌バランスが悪いためとも言われていたりします。
チック症と思われる子どもの場合、保護者に対してのストレスによって、チック症が更に悪化してしたりする場合もある様です。
この難しい病気の治療法は以下の通り。
そもそも比較的に軽めのチック症であれば、特に治療というものを行わずに、経過を見るという対処法もあります。
が、慢性的なチック症や、誰が見ても重いと思われるチック症には、二つあります。
チック症の治療法~心理療法~
ストレスなどの心因的なものが、チック症の症状を重くしている場合などは心理療法が適しているとされています。
患者が主に小学生に上がりたてのお年頃ならば、家族ぐるみで専門家の元でカウンセリングをして、症状の改善を狙うというものです。
チック症の治療法~行動療法~
チック症の症状が起きない様な動きを患者に身につけさせる。
主に子どもの場合は保護者などが指摘するなりして、行動を改善させたり、専門のコーチ的存在の人間のアドバイスに任せるというもの。
が、これらのチック症療法でも改善が見られずに、日常生活にも悪影響を与える重度の場合は、薬物療法という形をとるケースもあるそうです。
チック症と言われる有名人や芸能人
チック症であると言われている芸能人の中で、やはり有名なのは、ビートたけしさんではないでしょうか?
ビートたけしさんのものまねをする松村邦弘さんなどは、彼のクセである首振りをものまねにとりいれたりして、特徴を表現していたりします。
また有名人であれば、石原慎太郎さんが公の場で演説している時にも、チック症と思われる症状が見て取れます。
他には俳優の小出恵介さんや、ミュージシャンの吉川晃司さん、ジャニーズの大野智さんや櫻井翔さんもチック症では?と囁かれています。
こうしてみるとチック症だからといっても、これだけ有名な売れっ子の方々がいるというのは勇気づけられます。
チック症を患っていたにしても、あまり気にしすぎることも、かえって悪化させるのかも知れませんね。
冒頭でもつづった様に、このチック症は病気と言われていますが、単なるクセといってもいい身体の生理現象なのですから。