鈴木洋一は川崎の通り魔として、栃木県の刑務所に服役していた。
ところが11年前に発生し犯人が逮捕されていなかった黒沼由理さんの事件で再逮捕となったのだ。
驚くべきことに、鈴木洋一の一連の通り魔の犯行動機には、あの伝説の切り裂きジャックが関係しているというのだが・・・。
鈴木洋一について
鈴木洋一は現在、36歳であり、栃木県の刑務所に服役している受刑者だ。
顔写真画像は2007年に別の通り魔事件を起こした際に報道ベースによって撮影されたものだ。
当時は神奈川県川崎市高津区久末に居住していた会社員であり、表向きは我々と同じ一般市民の一人であった。
2004年頃に川崎市に引っ越してきた際には、嫁と子供と供にやってきて、近所からの評判もよい普通のパパであったという。
『話すとニコニコする人で、奥さんが2人目を産む時も、よく上の子の面倒を見ていた。まさかあの人が。』
当時、鈴木洋一が逮捕された際に、報道メディアに証言した近所の住民である。
更に鈴木洋一と同じ高校の同級生である女性はこう話す。
『不良というわけではないが、少し変わっているところがあった。暴力を振るうというよりも、やられるタイプだったので、事件は信じられない。』
一様に鈴木洋一を知る人間が話すことは、凶暴の欠片もない普通の男性という印象。
しかしその本性は女性を狙った通り魔であったということである。
鈴木洋一は過去に女性から虐待を受けていたと逮捕後に供述しているというが、その虐待の内容と言うのは明かされていない。
しかし、日常的に女性に対して激しい憎悪を抱いていたことには変わらない。
鈴木洋一が何故、川崎の通り魔という異名がつけられているのかを、順を追って見ていこう。
鈴木洋一が川崎の通り魔と呼ばれるようになった経緯
2005年3月頃から、神奈川県川崎市内で謎の通り魔事件が発生していた。
最初の事件は川崎市高津区梶ヶ谷に住んでいた帰宅途中の43歳の女性が、通り魔事件の被害者となる。
続く2006年9月に川崎市宮前区梶ヶ谷の市道トンネル内で、アルバイトから帰宅途中と思われる当時27歳の黒沼由理さんが襲われ、命を奪われた。
そして2007年4月5日に、川崎市宮前区の路上で帰宅途中の40歳保険外交員の女性が襲われて全治一か月の重傷を負った事件が発生。
保険外交員の女性が襲われた際、鈴木洋一は第一発見者を装い、警察に出頭している。
何故ならば保険外交員の女性を襲った際に、鈴木洋一は自分の指を切ってしまい出血をしていたのだ。
警察に怪しまれると踏んだ鈴木洋一は、捜査を攪乱するために自らが第一発見者であり、被害者であることを装ったのだ。
『レンタルCDを返しに行く途中で、包丁を持った男を見かけた。後をつけると、男は前にいた女性に襲いかかった。止めに入ったが、振り向きざまに左手を切られた。』
『救急車の音が聞こえ、女性も大声を上げたので、誰かが介抱すると思った』
警察へ出頭した際に鈴木洋一は以上の様なことを話したが、その証言にはおかしな点も多かったのを、警察は見逃さなかったといえる。
しかし、鈴木洋一は容疑者として逮捕され、他の川崎市で起きた同様の通り魔事件の重要参考人として挙がった。
結局、黒沼由理さんの事件に関しては、鈴木洋一が犯人であるという立証が出来なかった。
鈴木洋一は逮捕後、無実を主張しつつ最高裁まで争ったが、結果的には横浜地裁が下した判決は懲役10年であり、栃木県の刑務所に収監されたのだった。
鈴木洋一・川崎の通り魔の犯行動機は切り裂きジャックに憧れていたから・・・
現在、鈴木洋一が11年前に川崎市で発生した黒沼由理さんの事件の犯人として再逮捕されたことが明らかになっている。
実は2016年1月に鈴木洋一は栃木の刑務所から、神奈川県警で勤務している自身の事件を担当した捜査員に対してハガキを送っていたのだ。
黒沼由理さんの事件について話すという内容であり、当時、疑われていたものの、警察が立件できなかった状況と、改めて鈴木洋一が話した内容が一致した為に再逮捕に踏み切った。
そして、鈴木洋一は犯行動機を『切り裂きジャックの事件に憧れていた。』と供述しているという。
切り裂きジャック事件は、1888年にイギリスで起きた世界で最も有名な未解決事件である。
結局、犯人が見つからなかったことから、犯人を『切り裂きジャック』という架空の名前で表している。
切り裂きジャックの事件内容はあまりにも陰惨を極めるものであるので、ここでは語らない。
が、何故、鈴木洋一は現在になって、過去、容疑がかかりながら逃げおおせたといえる黒沼由理さんの事件の犯人であることを認めるようになったのだろうか?
その答えは、鈴木洋一が服役中に病気にかかっていたことが理由としてあるようだ。
鈴木洋一は不治の病気にかかっているのか?
鈴木洋一が現在、どの様な病気にかかっているのかの詳しい病名は明らかにされていない。
しかし、懲役10年の罪で収監されているのならば、あと数年で出所できるはずであるが、更に過去の罪を認めたということは、もしかしたら病気で命は長くないのかも知れない。
要するに贖罪の意味を込めて、黒沼由理さんの事件を認めて、罪を償って旅立ちたいという心の表れがそうさせたのではないだろうか?
2007年当時の鈴木洋一の写真画像と、現在の鈴木洋一の写真画像を比べると明らかに痩せ細ろえているのが分かる。
もしかしたら鈴木洋一は既に不治の病によって、余命が幾ばくも無い状態である可能性があると感じるが・・・。
鈴木洋一・川崎の通り魔についてのネットの反応
衝撃的な黒沼由理さんの事件の新たな進展ぶりに、事件通たちの反応は興味深い。
・じゃあ、病気にならなかったらこのままシラを切り逃げ切るつもりだったってことか? 都合がいいですなぁ。
・病気になって『死』と向かい合って他人を『死』に追いやった罪の重さを感じたのでしょうか。
・もう先が長くないということ? 遺族は複雑だろうな
・なんて身勝手な!私も浄土真宗の門徒なので、悪人正機という単語は知っているが、こいつは救われる必要はないです!
・病気で死を覚悟して懺悔したのか? 人〇しは天国には行けないのに
当たり前の話であるが、鈴木洋一の贖罪に対して、同情の意見を示す人間は皆無である。
だが、やはり現在の鈴木洋一はどうやら余命が既に分かっている重い病気を患っている可能性が高い。
しかし、理不尽な通り魔事件で、川崎の女性たちの人生を奪った鈴木洋一には、何をどう償おうが明るい人生はないといえる。
だが、出来ることならば、生きているうちに全ての罪を洗いざらいぶちまけて、真実を明確に示すことが後の犯罪抑止力に繋がる可能性も無くはないといえる。