【富士銀行行員顧客殺人事件】犯人の名前と顔画像は? 生い立ちと犯行動機はなんだったのか? 【アンバリバボー】

人気テレビ番組【奇跡体験! アンビリバボー】では、1998年に起きた富士銀行行員顧客殺人事件を取り上げる。

 

例によって犯人の名前や顔画像などはオンエアされないので、テレビでは触れられないところを重点的に紐解いてみよう。

 

犯人・岡藤輝光(おかふじてるみつ)の生い立ちや犯行動機とは一体、何であったのか・・・。

 

富士銀行行員顧客殺人事件とは?

1998年7月2日に埼玉県・宮代町で発覚したこの事件の犯人は富士銀行に勤める行員であり、顧客であった老夫婦を手にかけた事件。

 

犯行の動機などは後述するとして、事件の概要は犯人の行員が老夫婦から預かったお金を使い込んだことによるもの。

 

具体的に言うと、老夫婦の定期預金・5000万円を犯人は別の運送業者に融資をする不正な浮貸しで利益を得ようと目論んでいたが、逆に2500万円の債務をおってしまった。

 

犯人はそんな折に富士銀行側から転勤を命じられてしまったのだ。

 

発覚を恐れた犯人の行員が老夫婦を亡き者にしたが、老夫婦の遺体が発見されたことで、犯人の行員は警察に自供。

 

逮捕後、強盗殺人罪で起訴された犯人の行員は死刑求刑に問われたものの、富士銀行側が遺族に対して賠償として高額を支払う調停が成立していた為に、無期懲役となった。

 

富士銀行行員顧客殺人事件の犯人の名前と顔画像は?

画像引用:Spysee.jpより

犯人の名前は岡藤輝光(おかふじてるみつ)と言う。

 

事件当時は富士銀行春日部支店の行員であった。

 

被害者の老夫婦は東京都台東区で古物商を営んでおたが、東京の土地を1億円で売却して、埼玉に移住していた。

 

時はバブル景気に沸いており、老夫婦は老後の心配もないほどの大金を手に入れ、犯人の岡藤輝光もバブル期の好景気により都市銀行大手の富士銀行に就職を決めていたのだ。

 

そんなバブルも崩壊し、1990年代後半には景気は冷え込んでおり、お金のトラブルや不安、悩みを持つ人間が日本に多くなっていたのだ。

 

そんな頃に、埼玉に移住してマッサージ師として働いていた老夫婦の定期預金の担当であったのが犯人の岡藤輝光であったのだ。

 

岡藤輝光は当時、大学時代に知り合った嫁と2人の子供(3歳と1歳の男の子)をかかえており、家族想いの優しいパパであったという。

 

富士銀行行員顧客殺人事件の犯人・岡藤輝光の生い立ちとは?

岡藤輝光は福岡県出身であり、トラック運転手の父と母の3人兄弟の長男として生まれた。

 

幼少から活発な子供であり、高校は筑紫高校に進学。

 

ラグビー部に所属して、県大会で優勝するという実力を身につけて、大学はラグビー推薦で福岡大学に進学。

 

ラグビー部の員などからの評価は上々であり、不器用ながらも仲間思いの頼れる人情家として慕われていた。

 

大学時代、ラグビー部のマネージャーとして動いていた3歳下の女性と親しい仲になっていた。

 

1989年4月に大学を卒業し、富士銀行にバブル景気の勢いもあり、就職。

 

1994年に、大学ラグビー部時代に親しくなっていたマネージャーと結婚し、子どもをもうけた。

 

この頃には岡藤輝光の両親はトラック運転手から退いて、福岡県の地元で酒屋を営むようになっていたという。

 

富士銀行行員顧客殺人事件の犯人・岡藤輝光の犯行動機とは?

犯人・岡藤輝光の犯行について、もう少し具体的に紐解いてみよう。

 

1997年は既にバブル景気が崩壊しており、中小企業などは資金繰りに非常に難儀していた。

 

銀行側もバブル時には頭を下げてうちからお金を借りて下さい!という状態であったにも関わらずに、その頃には逆の貸し渋りばかりであった。

 

そんな中、春日部市内の運送業者から、融資を求められていた岡藤輝光は、顧客と銀行との間のジレンマに悩んでいた。

 

そんな時に別の顧客であり担当だった事件の被害者の老夫婦の定期預金に目を向けたのだった。

 

岡藤輝光はありもしない金融商品を老夫婦に提示して、通帳と印鑑を預かり、老夫婦の定期預金を解約して運送業者にそれを融資した。

 

これは富士銀行を通さない有志であり、浮貸しという出資法違反に値する犯罪である。

 

当然、岡藤輝光は老夫婦の定期預金を運送業者に貸し付けて回収可能と踏んでいたのだが、逆に2500万円もの債務を負ってしまったのだ。

 

こうなってくると老夫婦の定期預金を元通りにすることも出来ずに、資金を返済することも叶わなくなった。

 

老夫婦を納得させる為に、7月2日にお金を持参すると明記した自身の名刺を渡していたのだが、何と1998年7月1日。

 

富士銀行から岡藤輝光は本店融資部への転勤を命じられます。

 

これは実際には栄転というべきであり、喜ばれることであるのだが、転勤すれば確実に自身が行った浮貸しもバレることになる。

 

約束の7月2日に岡藤輝光は老夫婦の元を訪れて、転勤を命じられたことを告げると激励の言葉を老夫婦からもらった。

 

その際に、岡藤輝光は最後の親孝行に肩もみをさせてくださいと老夫婦に言い、油断させた後に命を奪ったのだ。

 

老夫婦は供に障害があり、抵抗することも敵わなかったという。

 

岡藤輝光は老夫婦と約束した証拠の名刺を回収して、証拠隠滅の為にガス爆発事故を装ったが、これに失敗。

 

強盗による犯行に見せかけるために、老夫婦の自宅を荒らして立ち去ったという。

 

しかし、その後、老夫婦の亡骸は発見されて、捜査がはじまったときに全てを自供したのだ。

 

岡藤輝光は銀行行員という立場の板挟みにより、自分自身の力量を超えることをしてしまい、奈落の底へ落ちてしまったと言える。

 

経営に資金難で行き詰まっている顧客を見て見ぬふりをすることが出来ずに、自分自身が管理しているお金を一時、移しかえるだけで、いずれは全員がよい結果になると踏んだのだろう。

 

だが、その目論見は外れて自分自身の人生と家族の人生をも狂わせる事態へ向かっていったのだ。

 

更には何の罪もないただ老後をひっそりと幸せに暮らしたいと願っていた老夫婦の命を奪ったのだ。

 

お金というものは、人に安心安定という気持ちを抱かせる反面、人を鬼へと変える魔力を持っている。

 

富士銀行行員顧客殺人事件の犯人である岡藤輝光を紐解いてみて、人間というものの業の深さや現代社会の在り方をより深く考える必要があると思った次第だ。

 

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