トランプ大統領が兼ねてより就任日にTPPから離脱すると声明を出していた。
現在、正式に離脱する方針を発表したわけだが、日本への影響は一体、どの様になるのかを見ていこう。
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)とは?
TPPとは日本とアメリカを軸に現在、9ヶ国で結ばれた経済連携協定のこと。
関税が撤廃されて、貿易に関する支障が減ることで利益が増えるとされているが、デメリットも兼ねてより示唆されていた。
日本の立場から挙げてみると、海外の安い商品が国内に流通することで、デフレを招く可能性があること。
特にアメリカからの農作物が大量に日本になだれ込むことから、元々、農業国であった日本に経済的に大打撃を与える。
またTPPによって医療保険が自由化されることにより、日本の診療制度が危ぶまれて、医療格差が起きると予想されていた。
トランプ大統領が正式に離脱を表明
2017年1月21日はトランプが大統領就任式が行われる日であるが、日本時間21日未明にはTPP離脱に加えて新たな政策を発表している。
TPPからの離脱と同時にNAFTA(北米自由貿易協定)に向けての通商政策に望むことを発表。
NAFTAとはアメリカ、カナダ、メキシコの3ヶ国によって署名された自由貿易協定である。
以前からトランプは日本を擁護しないと公言しており、TPPの離脱に加えて、NAFTAを推進する動きを見せているということは、以前の様なアメリカ・日本の友好関係は徐々に薄れていくと思われる。
日本への影響は?
トランプがTPPから離脱するということは、見込まれていたメリット(経済的利益など)が縮小するわけだが、それと同時に上記に記したデメリットも少なくなる。
TPPはアメリカと日本を軸に動いている協定なので、日本が中心となって進めていくことになることが予想される。
日本の輸出企業にとっては、これは大きなダメージを被ることが予想され、TPPを前提に計画をされていた農業改革なども予定通りに進まずに進展が遅れてしまうことになるだろう。
が、経済的にアメリカの意向に振り回されずに済むという大きなメリットもあると考えられる。
兎にも角にも今後の日本の資質が問われていく状況が待ち受けていることは間違いない。
日本国内の生活においての影響
トランプがTPPから離脱したことにより、懸念される日本への影響であるが、医療費格差の懸念が無くなるというのが最大のメリットである。
ただでさえ医療費の異常な高騰が懸念されていく中で、TPPがもたらすであろう混合医療の導入が無くなると考えれば、更なる深刻な格差を生み出さないとも言える。
あくまで現在の予想の範疇を出ないものだが、メリットとデメリットは確実に隣り合わせで、あらゆる物事に出てくるものだ。
決して大国や他国に振り回されずに、日本は自立した政治を今後、展開していくことが求められていると感じる。