現在、ネット上では『金沢の男性』の話で紛糾している話題がある。
それは金沢大学薬学系准教授の故・高橋広夫さんが死去前にコロナ検査を希望したが、断られていたこと。
そして、死後にコロナ陽性であったことが判明したということで、遺族が痛烈な悲しみに暮れているという事実についてだ。
一連の騒動のまとめと、これを踏まえたネットの反応をまとめてみよう。
金沢の男性・高橋広夫さんにコロナの疑いがあった
2020年11月16日月曜日、金沢大学薬学系准教授の高橋広夫さんは、身体に強い倦怠感を覚えていたという。
20日金曜日に39℃の発熱を確認した高橋広夫さんは、翌日21日土曜日の午前に『近くの医院』へ行き受診。
インフルエンザの検査を受けたが陰性であった為に、薬を処方されただけで帰宅。
実はこの時に高橋広夫さんは【県発熱患者等受診相談センター】に電話をして、PCR検査の受診を希望している。
しかし、センターは高橋広夫さんの要望を断った。
その理由としては『かかりつけ医の判断がなければ検査は受けられない』ということであった。
高橋広夫さんは、医院でインフルエンザの検査を受けて陰性であった為に、おかしいと感じていたのだろう・・・。
だからこそ、PCR検査をセンターに要求したのに断られる。
この時、高橋広夫さんの心中に去来したのは、一体なんだったのだろうか・・・。
金沢の男性・高橋広夫さんはその後・・・
21日、39℃あった熱は37℃台まで低くなったものの、咳が出るようになり、付随して喉の痛みも出始めた。
心配になった高橋広夫さんは24日に、21日に受診した医院を再度訪れている。
三日も空いているのは、22、23と連休だったためであった。
25日水曜日の朝、高橋広夫さんの妻が連絡をとったのだが、それに対しての応答がなかった。
電話も全く繋がらなかったために、知り合いを通じて高橋広夫さんの職場である金沢大学へ連絡を入れる。
翌日、26日木曜日に金沢大学の職員が高橋広夫さんの自宅を訪れると、既にこと切れていたという顛末だ。
高橋広夫さんのご遺体を保健所がPCR検査にかけてみると、なんとコロナ陽性であったことが判明したのだった。
更に高橋広夫さんの死体検案書に記載されている死因は『不詳の内因死』とされており、これに対して影響を及ぼした傷病として『COVID-19陽性』と記されていたのだという。
金沢の男性・高橋広夫さんの妻の叫び
高橋広夫さんの妻は、夫がPCR検査を要望したのに受けられなかったことに対して悔やんでいる。
『検査が間に合い入院できたら、夫は助かった。』と、言い残しているという。
更にはこんなこともコメントしている。
検査するかどうかの判断が、医師に限られていることは良くない。ちょっとでも具合が悪いと思ったら、すぐ検査を受けられるようにしてほしい
高橋広夫さんは非常に前向きな人物であり、家族想いでとても明るい良き夫であったという。
また大学では『卓越研究員』という文部科学省の選抜役職に選ばれており、成績の良い若手などに研究費を助成する役を担っている要人でもあった。
金沢の男性・高橋広夫さんの要望を断ったことに際して・・・
この問題に関して、県健康推進課の責任者は以下の様にコメントしている。
個別の案件は把握していない。
センター(高橋広夫さんが要望をいれた検査機関)は通常通り対応した。検査するかは患者を診た医師が判断することだ。
と、あくまで高橋広夫さんに対しての対応は間違ってはいなかったと言わんばかりのコメントであるようにも聞こえる。
だが、現在、巷を賑わせている悲劇の金沢の男性・高橋広夫さんは現実にコロナによって亡くなったといっても過言ではないし、それ以外に考えられない。
この問題に対して、ネット上では様々な物議が醸し出されている。
金沢の男性・コロナ検査が断られたことによる反応
金沢大准教授の42歳の男性。
倦怠感や高熱あるもPCR検査断られその後死亡。死亡後に検査陽性…というニュース。基礎疾患があったそうだが、これがもしコロナが原因で亡くなったとしたら、16日倦怠感、20日39度の発熱、26日死亡という経過(症状出現から死亡まで)が早過ぎておそろしい。
10日間…😓— じょみまん (@jomiman300go) December 5, 2020
これを見たばかりで,
すごくすっごく怒ってる
何が変わったの、今年の始まりから?
私も最初からこんな経験あって,
死ぬことを余儀無くされると思った
助けてくれなかったから.
検査してくれなかったから.
すっごく怒ってる.
どうして今も国民も検査してもらえないの!?
ふざけるな💢酷すぎ!#金沢の男性 https://t.co/BoRN5t6K9H— Marissa (@marysa44) December 5, 2020
金沢大学 准教授 PCR検査を受けられずに 入院しなかったから 死亡って 死因はなんだったの?
コロナで亡くなったと? 熱は37度に解熱していたのに 自宅で発見されたと…… 持病はあったのかな?#金沢の男性— しらたき (@bVo5d8MyOgPqFCB) December 5, 2020
医師から連絡しても、しつこく、『本当にコロナなのか確定ではないのなら検査はできない』と断られる。気の強い医師ならともかく、気の弱い医師では、到底抗えない断り方だと聞いた。金沢の男性の話を聞いてむねが痛くなった。保健所はPCR検査を抑制するためだけに存在するように思える。
— フリー (@bC9pwT8Sl5EkSUz) December 5, 2020
ネット上の反応はどれもが難い意見ばかりであり、この理不尽な顛末には誰もが納得いっていないような反応だ。
筆者も何のための医療機関なのか?と、憤慨したくなる気持ちを抑制している状態である。
そして、コロナという非常に特殊で厄介な生物兵器(敢えてそう言おう)には、憎しみすら感じる。
この病気によって、何人の人が命を落として、人生を狂わされてきたのか・・・。
そして、今回の金沢の男性もまたその餌食にかかってしまったということに、世の不条理さを感じずにいられないのだ・・・。